漢方薬は不眠のタイプに合わせて選ぶ

不眠症に効くとされる漢方薬は様々な種類のものがあります。

 

自分に合った漢方薬を見つけるためには、不眠症のタイプや不眠以外の他の症状も併せて判断する必要があり、また自分の体質も考慮しなくてはなりません。

 

実際のところ、不眠症には入眠障害、中途覚醒、早期覚醒、熟眠障害と4つのタイプがあります。

 

さらに不眠の原因も身体的原因・精神医学的原因・生理学的原因・心理学的原因・薬理学的原因と5つに分けることができます。不眠のタイプについて詳しくはこちら

 

一方で、漢方の世界でも不眠について幾つかの分類がありますので、ここではそれらを取り上げたいと思います。

 

漢方での不眠症の分類

漢方では、不眠を「心熱」「胆虚」「虚労」の3つに分類して考えます。

心熱

心が熱をもっているという字の通り、興奮して眠れないような状態を指します。ストレスが強い状態とも言えます。

胆虚

胆のうを始めとし、その周辺の臓器が弱って眠れないような状態を指します。体力が低下しており、不安感でおどおどしたような状態です。

虚労

疲労が激しくて眠れない状態です。高齢者の不眠の多くはこれに該当します。

 

若い方の不眠では、「心熱」と「胆虚」を原因とするものが多く、寝つきが悪いのが特徴です。

 

不眠症によく用いられる漢方薬

漢方薬で不眠によく用いられるものとしては、以下のようなものがあります。

 

柴胡加竜骨牡蛎湯

「心熱」と「胆虚」を両方併せ持つようなタイプ、イライラも不安感も強いという場合に適しています。悪夢も少なくなり、よく眠れるようになります。

 

加味帰脾湯

更年期の症状によって火照りがあって眠れないような場合に適しています。身体的症状が原因となっている「虚労」や「胆虚」のタイプに向いています。

 

抑肝散加陳皮半夏

ストレスがたまってイライラしやすい「心熱」タイプ、不安感も強い「胆虚」タイプの両方に効きます。精神症状に働きかけて心を落ち着かせる代表的な漢方薬です。

 

酸棗仁湯

代表的な不眠症の漢方薬で、特に「虚労」タイプの高齢者の不眠に効果的です。

 

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